こんにちは。
霞ヶ関駅前接骨院の山崎です。
今回は肩こりと腕のしびれについてのお話です。
肩こりとは?
肩こりは日本人の2800万人が経験している、いわば国民病ともいえる首・肩・背中におこる不調のことです。
厚生労働省による国民生活基礎調査によると、男性が訴える体の不調で最も多いのが腰痛で、2番目が肩こりでした。
女性が訴える体の不調では最も多いのが肩こりで、2番目は腰痛でした。
つまり、男女ともに肩こりに悩まされている人は非常に多いということです。
肩こりの症状は、程度に個人差がありますが、首や背中の筋肉に凝り固まった部分ができます。
症状が進行すると、その凝り固まった部分が広がっていきます。
すると、単なる首や肩や背中の違和感や重だるさだけでなく、頭痛や吐き気なども発症します。
肩こりの原因
一般的には猫背などの不良姿勢や、長時間のパソコン作業やスマートフォン操作での前傾姿勢による筋肉疲労が原因となります。
人間の頭の重さは通常、4〜5kgと言われますが、その重い頭が前に傾いた状態を長時間維持するために、首・肩・背中の筋肉にはたいへんな負荷がかかり続けます。
持続的緊張でかたまった筋肉には、局所的な循環障害がおこります。
そのため、血流が悪くなり疲労物質がたまることで肩こりがおこると考えられています。
その他、眼の疾患・心疾患・耳鼻科疾患・心因性などでも肩こりはおこります。
肩こりの治療方法
肩こりの治療の方法としては、主に薬物療法と理学療法があげられます。
薬物療法ではかたまった筋肉をゆるめる筋弛緩剤や、痛みを和らげる消炎鎮痛剤などが処方されます。シップも薬物療法に含まれます。
理学療法では、電気療法・温熱療法・手技療法・運動療法などをおこないます。
腕のしびれの原因
肩こりが悪化すると、腕にしびれが出てくることがあります。
人間の手や腕の神経は、頚椎と呼ばれる背骨の首の部分から伸びています。
その手や腕に伸びてきている神経のおおもとが、凝り固まった筋肉に圧迫されると、腕にしびれが発症します。
肩こりと腕のしびれ
首や肩の筋肉のこりが原因の腕のしびれであれば、そのコリを解消させると、しびれも改善します。
ですが、首や肩の筋肉が凝り固まるような悪い姿勢を長期間とっていると、今度は頚椎と頚椎の間のクッションの役目をしている椎間板という組織にも大きな負担がかかります。
その負担に耐えきれなくなった椎間板が破裂して壊れると、椎間板ヘルニアになります。
椎間板が破裂した際に椎間板のなかから髄核が飛び出して、やはり首から腕に向かって伸びている神経の根っこを圧迫してしまうことで、腕にしびれが発症してしまいます。
さらに、クッション役の椎間板が破裂してつぶれてしまうと、頚椎と頚椎がぶつかり合って、次第にぶつかる部分が変形してしまいます。
頚椎が変形してトゲのようにとがった部分が形成されてしまうと、骨棘(こつきょく)と呼ばれ、そのトゲが神経に当たることで腕にしびれが生じます。
まとめ
初めは単なる首や肩の筋肉の疲労が原因でおこる肩こりが、次第に腕のしびれの原因となります。
さらにそのような状態が長引くと、頚椎ヘルニアや変形性頚椎症のような、重症度の高い状態に進んでしまいます。
このような悲劇の連鎖を防ぐためには、日常的に姿勢に気をつけて肩こりがおこらない工夫と予防が必要です。
肩こりという誰にでもおこるありふれた症状も、次第に悪化してとても怖い症状につながってしまうことをご理解ください。